「がん医療の現在(いま)18」
第23回がんについての市民公開講演会記録
ISBN | 978-4-87066-154-7 |
判型 | B5 |
ページ | 44 |
定価 | 本体762円+税 |
送料 | 実費 |
1.がんを知って,がんを生きる
国立がんセンター中央病院 第二領域外来部長/佐野 武
●告知される「余命」はどう決まるの?
現在、多くのがん患者さんに行われている「がん告知」ですが、その意義を理解する方は多くはないかもしれません。
佐野医師は、二千人以上の方に告知を行った経験から、がんという病気を知る、そして自分の病気としてのがんを知ることの大切さを、平易にお話しされました。
【目次】
§1 がんがどんな病気かを知る
● がんの現況
● 長生きすればがんにかかるのは普通のことです
● 「がん」は総称
● がんはなぜ手ごわいか
● がんと闘う方法
● よく聞かれる質問
● いかにがんの知識を得るか
§2 自分ががんになったことを知る
● かつては「告知の是非」が議論されていました
● どのように告知を受けるか
● 自分で決める大切さ
● がん告知において避けるべきこと
● 「余命」という問題
● 私の告知の方法
● がんになる前にして欲しいこと
§3 「がんで死ぬこと」は悪いことではない
● どんな死に方をしたいのか
● がんの痛みは抑えられるのか
● がんとの付き合い方
● がんで死ぬことを受け入れる
おわりに
【Q アンド A 】
「がんで死ぬのも悪くない」ではなく「がんでは決して死なせない」なのでは?
がんの告知方法をまとめた指導書,マニュアルはあるの?
がんセンターにおける手術後の患者ケアの基準は?
緩和ケアに移る時期は?
医療経済からは,全人的な医療は無理なのでは?
モルヒネを使うと普通の生活ができなくなるのでは?
日本人のがんの増加の原因は,長寿国である以外にもあるの?
2.国のがん対策と国立がんセンターの目指すところ
国立がんセンター総長/廣橋説雄
●日本のがん対策はどこに向かっているの?
2007年4月に「がん対策基本法」が施行されましたが、がんと、それをめぐる多くの方々の生活に直接かかわるこの法律により、がん医療はどのように変わっていき、どこに向かっていくのでしょうか?
そこにおけるがんセンターの役割も含めて廣橋総長よりご解説をいただきました。
【目次】
§1 がんの現状とがん対策
● がんの現状
● がん対策の歴史
● 現在のがん対策の問題点
§2 「がん対策基本法」と「がん対策推進基本計画」
● がん対策基本法の成立
● がん対策推進基本計画の「目標」
§3 がん患者と家族の苦痛の軽減・療養生活の質の維持向上
● 放射線治療の充実
● 緩和ケアの充実
● がん診療連携拠点病院制度
§4 国立がんセンターの役割
● がん対策推進基本計画における役割
● 国立ががんセンターのミッション
【Q アンド A 】
情報センターの一般市民または医療者側にとってのメリットは?
がん予防に関する情報の普及について
放射線治療を広めたい理由は?
緩和医療の普及のための取組みは?
新しい医療の保険対象化が遅いのでは?
国立がんセンターの「病院」としての意義は?