「がん医療の現在(いま)15」
第20回がんについての市民公開講演会記録
ISBN | 978-4-87066-150-9 |
判型 | B5 |
ページ | 48 |
定価 | 本体762円+税 |
送料 | 実費 |
1.放射線治療と仲良くつきあうために
国立がんセンター中央病院 放射線治療部長/池田 恢
●放射線治療でがんは根治できるの?
わが国のがんに対する放射線治療の施行頻度は、欧米に比して低いものです。
しかし、がんの種類・病期によっては、それを根治する実力を持つ治療法です。いたずらに放射線治療を恐れるのではなく、皆さんにその原理や長所をご理解いただき、わが国で放射線治療をさらに普及させるべく、放射線治療の第一人者にやさしくご解説いただきました。
【目次】
§1 放射線治療について本日ご理解いただきたいこと
§2 放射線とがん治療とのかかわり
● 放射線治療のメリット
● 放射線治療の特徴
● 放射線の種類と性質
● 放射線治療の原理
● 放射線治療の技術
§3 放射線が効果的ながんと副作用
● 放射線治療が効果的ながん
● 放射線治療の「副作用」
● 食道がんに対する化学放射線療法
§4 放射線治療は本当に安全か?
§5 放射線治療のこれから
【Q アンド A 】
放射線の効果が「増殖の盛んな組織ほど高い」ということの意味は?
放射線治療適応の判断基準は?
放射線治療による「緩和ケア・対症療法」とは?
放射線治療で「2度目の治療ができない」理由は?
2.がん医療の進歩~過去・現在・未来~
国立がんセンター中央病院 前院長 現 東京労災病院 院長/野村和弘
●がん医療はどのように進歩しているの?
本講演会シリーズも20 回を迎えましたが、この10 年間のがん医療の進歩には目をみはるものがあります。
「遺伝子の病気」としてのがん発生のメカニズムの解明から、縮小手術・内視鏡による治療、さらには化学療法(抗がん剤による治療)や免疫療法、画像診断技術の進歩まで、まさにがん医療の現在と未来を展望する講演です。
【目次】
§1 がんとは?
● がんの死亡率
● がん発生のメカニズム
● 臓器レベルでのがんの発生
§2 切って治すがん治療の進歩~10年前の手術,現在の手術,将来の外科
● 10年前の手術と現在の手術
● 内規鏡的治療の発展
● 体腔鏡による治療
● 外科手術のこれから
§3 切らずに行うがん治療の進歩
● これまでの化学療法
● 分子標的治療薬
● 免疫療法
§4 がんに勝つには?~早期診断のための機器の進歩
おわりに~がんに負けないための秘訣
【Q アンド A 】
”PET”の検診精度は?
日本でも放射線治療をもっと進める努力が必要ではないか