がん医療の現在9

「がん医療の現在(いま)2000-9」

第14回がんについての市民公開講演会記録

ISBN 978-4-87066-142-4
判型 B5
ページ 48
定価 本体762円+税
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1.がんの分子標的治療~新しいがん治療の開発動向

国立がんセンター研究所薬効試験部 耐性研究室長/西尾和人

新しい抗がん剤は開発されているの?
遺伝子解析を含む「分子生物学」という研究分野が進歩することで、がんの薬物治療も新たな段階を迎えています。
抗がん剤の治療においては、副作用が大きな問題となりますが、「分子」レベルの、よりがんにターゲットを絞った薬物が開発されつつあります。まだ実際の治療に使えるものは多くはありませんが、がん医療の進歩を実感できる講演です。

【目次】
§1 がんのピンポイント治療
§2 抗がん剤の副作用とは
§3 がんの特徴からみた分子標的薬の分類
§4 現在使われている分子標的治療薬
§5 分子標的薬の射程
おわりに

【Q アンド A 】
 ● 分子標的薬の副作用とは?
 ● 個人の遺伝子情報の管理は?
 ● 遺伝子治療も分子標的治療?
 ● 分子標的薬の効果の評価方法は?

2.がんの放射線治療~陽子線治療の解説も含めて

国立がんセンター東病院 陽子線治療部長/荻野 尚

なぜ放射線ががんに効くの?
レントゲン検査でお馴染みの放射線も、いざ治療で使うと考えると「なんだか恐い」と感じる方も多いようです。
なぜ放射線ががんに効くのか、放射線が有効ながんはどのような種類なのか、実際にどのようにして放射線を照射されるのか、副作用はどんなものなのか…等々の疑問に答えます。
最新の「陽子線」による放射線治療の解説もいただきました。

【目次】
§1 放射線は恐くない
§2 なぜ放射線ががんに効くのか
 放射線治療の長所と短所
 放射線はがんを「焼き切る」のか
 放射線治療の適応
 放射線治療の目的
 放射線治療の例
 放射線治療と他の治療との組み合わせ
§3 放射線治療の実際
 外部照射の方法
 密封小線源治療の方法
§4 新しい放射線治療─陽子線治療の可能性
 陽子線とは
 陽子線治療の適応
 陽子線治療の課題
§5 がんの治療法の選択
 前立腺癌の治療法
 成績からみた治療法の優劣
 だれが治療法を選ぶのか
 「専門家時代」の治療法の選択の難しさ

【Q アンド A 】
 ● なぜ2回目の放射線治療はできないの?
 ● 放射治療で下血が生じたが
 ● 骨転移に対する放射線治療とは?
 ● つまり放射線が当たるとがんはどうなるのか?

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